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TOP >> ;Archive: 11. 11月 2016

『フィンテックの実態』 インスクエア ビジネスニュース Vol.1142

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■━━━━━━[vol.1142] 2016/11/11━━■

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01 ┃ 本日のコラム -『 フィンテックの実態 』
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  ┃ / 藤田 幹夫(PDBマーケティング株式会社)
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PDBマーケティング藤田です。
毎週金曜は、30万社HPコンテンツビジネスの市場開拓活動を、
準リアルタイムでお伝えしています。

今日は、フィンテック=金融とテクノロジー融合の日本の先駆成功例とし
て取り上げられるマネーフォワードMFクラウド会計とFreeeについての
コメントです。

APIエコノミーの対象領域としてフィンテックは重要だといわれています。
「新しいことに慎重な金融機関=銀行とベンチャーの連携」といったキー
ワードもメディアにも登場しています。

両社とも大手企業勤務からの起業、未上場ですが時価総額=企業価値が20
億円を超えるといわれています。
銀行や、金融系キャピタルも出資、スマホの家計簿ソフトや企業向けの会
計ソフトで、弥生など定番会計ソフトと並ぶユーザ数を一気に獲得してい
ます。

こうした動きと、私が進めるコンテンツとの連携は魅力的です。
連携サービスは、創意工夫とスピードが命です。
1年前からマネーフォワードのMFクラウド会計の利用を開始し、利用過程
にコンテンツが生きる局面を考えてきましたが、ピンときません。
他社からも新たな連携サービスは出ません。

銀行、クレジットカード利用明細の、自動取得機能は個別入力工数の削減
で画期的ですから、単なる利用者でもやむなしと判断してきました。
今週、APIのコンテスト「マッシュアップ2016法人版」の案内メールが来
ました。
ここに「freeeが開発者にAPIを公開」とありました。

フィンテックベンチャですが、APIは公開していなかったのです。
マネーフォワードも同じです。
フィンテックとして実際の行動は、個別に金融機関やクレジット会社から、
利用者向けに公開されているWebサービスを利用しての明細取得です。
その結果は外部連携を想定したAPIとして提供することはなかった。

APIエコノミー創出には、いろいろな可能性追求が必須です。
FreeeAPIにもチャレンジです。利用登録、クレジットカードなど初期設定
開始です。
体験してみると気が付くことがたくさんあります。

企業会計ソフトですから、当然開始残高つまり前期決算から継続する負債、
資産の入力が必要です。1年前のマネーフォワードでもやったと思いなが
ら、フィンテックベンチャ間のデータ移行はどんな感じかと期待。
マネーフォワードから、前期決算データを取得しようとすると、出力は
PDFのみ。CSVも出てきません。たいした数ではないので手入力。
他社からの移行は便利に、他社への流出は面倒に。ということかな?

金融機関では「お客様のためのセキュリティー強化」も進行し、取引明細
が自動取得できていた三菱東京UFJ銀行は、ログインにワンタイムパスワ
ードが必須で、自動取得ができなくなっている。
いくつかのクレジットカードもログイン都度、「あなたの一番好きな場所」
といった合言葉を要求してきます。

設定に時間を要しますが、結果400件ほどの明細が取得されます。
これは有効です。
準備を進めてfreeeAPIの使用権を取得しようとしたのですが、API取得
手順に記されているメニューがありません。

問い合わせメールを送ったのですが、まだ返事がありません。
私が欲しいことではない、標準的な顧客サポートは強化されています。
利用登録をすると10分で電話が来ます。
初期設定、使い方、機能についての解説必要なら面談で説明とまで。

月額2000円程度ですが継続利用が前提ですから、従来の会計ソフトと比
較しても価格破壊ではなく、利便性向上が訴求点です。
両社共通ですが、税理紹介画面が頻繁に出てきます。
既存の仕組み、秩序との共存を前提にwinwinの関係を作りたいというこ
とでしょう。

税理士の果たすべき役割と、フィンテック環境下で経営者のなすべきこと
その提起、主張がないまま、税理士との共存には疑問です。
税務署で、一定の勤務実績があれば税理士資格も得られる。
一方で、経営者の本人申告も認められています。
専門家の存在は大切です。その役割、責任、機能を定義しないと既得権の
維持となります。

今まで閉じていた金融機関の情報、といっても本来的にこれらは利用者に
帰属し、金融機関が勝手に利用制限するのはおかしいのですが、利用履歴
はATMを使って、通帳に記載しないと取得できなかった。
通帳からOCRで読み取るというサービスも一部ありましたが、普及しませ
ん。Webによる、IDパスワードによる利用者認証、情報提供が進むことで、
目視に代わっての自動取得が可能となりました。

より広いAPIエコノミー創出を共に推進していってほしいと考えています。
そのために、どんな連携を提供すると利用者がうれしいのか、創意です。
マッシュアップ2016を目指して企画を進めます。

2週間前、お伝えした、IBMアントレプレナーピッチコンテストは先週末
書類審査結果発表があり、東京予選に出場することは出来ませんでした。
くじけないで次に挑戦です。

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▼プロフィール:インスクエアメルマガ編集委員、営業支援担当、起業塾

・氏名:藤田 幹夫(ふじた・みきお)65歳
・出身:香川県丸亀市
・出身高校/大学:香川県立丸亀高校/京都大学理学部
・役職:PDBマーケティング 代表取締役
 知恵と工夫で、コンテンツアグリゲーションを追求します。
・mail:fujita@p-db-m.com
・経歴:1974年 株式会社日本ビジネスコンサルタント 入社
    1987年 兼(財)データベース白書編集委員2008年廃刊まで
    2009年 PDBマーケティング株式会社代表就任(現在に至る)
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